
人生には限りがあり、時間は誰にとっても平等です。
「いつかやってみたい」と思いながら後回しにしていることはありませんか?
そんな願いや夢を明確にし、行動へとつなげるツールがバケットリスト(Bucket List)です。
これは「死ぬまでにやりたいこと」を書き出したリストで、大小問わずあなたの人生を豊かにする目標集。
この記事では、バケットリストの作り方や続けるコツを紹介します。
今日から一歩踏み出し、あなたらしい人生の地図を描いてみませんか。
バケットリストとは?
「Bucket List(バケットリスト)」とは、死ぬまでにやりたいことを書き出したリストのことです。
英語の "kick the bucket"(命を絶つ、亡くなるの意味)から派生した言葉で、2007年公開の映画『The Bucket List(邦題:最高の人生の見つけ方)』によって広まりました。
重要なのは、やりたいことを“書き出す”ことで、漠然とした願望が明確な目標に変わるということです。
内容は、「世界一周する」「マイホームを手に入れる」といった大きな夢から、「一人で映画館に行く」「高級チョコを食べる」といった小さな願いまで、人ぞれぞれ。
書くことで意識が高まり、行動の優先順位や日常の過ごし方が変わっていきます。
また、バケットリストは一度作って終わりではなく、人生や環境の変化に合わせて更新・追加していくものでもあります。
年齢や立場が変われば、やりたいことも変わるのは自然なことです。
つまりバケットリストとは、自分らしい生き方を取捨選択して歩んで行くための指針。
「人生という旅の地図」のような存在と言えるのではないでしょうか。
バケットリストの作り方のヒント
バケットリストは、人生のやりたいことを形にする「自分だけの人生地図」です。
しかし、ただ思いつきで書き並べるだけでは、途中で手が止まったり、達成感が得られなかったりすることもあります。
そこで今回は、誰でも迷わず取り組めるバケットリスト作成の10個のヒントをご紹介します。
この流れに沿って少しずつ進めていけば、自身の中に眠っている夢や目標がより明確になり、退屈に思える日常も、少しずつ変わり始めるはず。
ぜひ私と一緒に「自分の人生を彩る100の物語」を書き始めましょう。
静かな時間と場所を確保する
バケットリストを作るうえで最初に大切なのは、自分とじっくり向き合える環境を整えることです。
スマホの通知やテレビの音、家事や仕事の中断など、集中を妨げる要因をできるだけ排除しましょう。
自宅の静かな部屋、図書館、あるいはお気に入りのカフェなど、場所選びのポイントは「安心できる場所」「リラックスできる空間」です。
朝の静かな時間や夜の落ち着いた時間帯もいいですね。
心が落ち着くことで思考が深まり、普段は埋もれている小さな願望や本心が浮かび上がりやすくなります。
そして、最低でも30分〜1時間は向き合う時間を確保することをお勧めします。
これは単なる“書き物作業”ではなく、人生の方向性を探るための大事な時間と捉えることが重要です。
思いつくままに書き出す(ブレインダンプ)
バケットリスト作成の第一歩は、「正しい形にしよう」とか「現実的にできるか」を考えず、とにかく思いつく限り書き出すことです。
これをブレインダンプと言います。
ノートでも付箋でもパソコンでもOKですが、まずは手を止めずに5〜10分書き続けるのがコツ。
頭の中のアイデアを出し切ることで、隠れていた本音や忘れていた夢が浮かび上がります。
まずはジャンルや優先順位を考えず、頭に浮かんだことをとにかく書き出してみましょう。
「世界一周旅行」「昔の友人に会う」「ピアノを弾く」「星空を見ながら寝る」「スカイダイビングをする」など、大小やジャンルがバラバラでも構いません。
ポイントはこの段階で「できる/できない」を判断しないこと。
子どもの頃の夢も含めて自由に制限を外して書くことで、多様な夢のリストが出来上がります。
「やってみたい」という直感を最優先にして書いてみましょう。
ジャンルごとに整理する
ブレインダンプで書き出した夢は、次にジャンルごとに整理します。
代表的なジャンルは以下の7つです。
- 旅行・冒険(行きたい場所、体験したいアクティビティ)
- 学び・スキル(習いたいこと、資格、語学)
- 趣味・創作(作りたいもの、挑戦したい芸術活動)
- 人間関係(会いたい人、一緒にやりたいこと)
- 健康・生活(運動習慣、食事、暮らしの改善)
- 仕事・キャリア(達成したい業績、副業、転職)
- 社会貢献(寄付、ボランティア、環境活動)
ジャンル分けすることで、「旅行の夢ばかりで学びが少ないな」「もっと人間関係を充実させたいな」など、自身の思考や目標の傾向が見えやすくなります。
普段はあまり強く意識していない人生のさまざまな側面を、あらためて意識するきっかけにもなるかも知れません。
また「朝6時に起きる習慣をつける」、「ボランティアに参加する」など、短期的に実現できることも含めると達成感に繋がり継続しやすくなります。
大きな夢と小さな夢を混ぜる
リストには、大きな夢と日常で実現できる小さな願望の両方を入れるのがポイントです。
大きな夢だけだと「遠すぎてやる気が出ない」状態になりがちですし、小さな夢だけだと人生の広がりを感じにくくなります。
例えば「世界一周旅行」という大きな夢の横に、「近所の新しいカフェでランチする」という小さな夢を入れておく。
こうすることで、日常の中でも達成感を得ながら、長期的な目標にも向かえるバランスが生まれます。
達成できる喜びをこまめに感じることはモチベーション維持に直結しますし、小さな成功体験が「もっとやってみよう」という行動力にもつながります。
すべてに「なぜ」を添えて書く
夢の項目には「なぜそれをやりたいのか」という理由を必ず添えましょう。
理由があると、その夢に対する情熱が強まり、行動計画が立てやすくなるからです。
例えば「イタリア旅行」とだけ書くより、「本場のピザを食べながらローマの街を歩きたい」と書くほうが具体的で、イメージが鮮明になりますよね。
また、「なぜ」を書くことで、自分が何を大切にしているのかが見えてきます。
食文化が好きなのか、歴史に興味があるのか、人との交流が目的なのか。
夢の背景にある感情や価値観を言語化することは、バケットリストを形だけで終わらせないための重要なステップと言えるでしょう。
実現可能性は後から考える
リストの作成段階では制限をかけず、その夢が現実的かどうかは気にせずに書くことが大切です。
「今の収入では無理」「体力的に難しい」といった制限を考えると、思考が狭まり、本当にやりたいことが出てこなくなってしまいます。
現実的な検討は後から行い、優先度や実行方法をその時々で決めていけばいいのです。
この方法は、特に人生後半50代以降に効果的で、「今からでも叶う夢」を見つける前に、まずは「心から望む夢」を掘り起こすことが重要です。
非現実的に思えることでも、工夫や代替案によって実現できる場合があります。
大切なのは、制限を外して考える自由な時間を確保することです。
定期的に見直す
バケットリストは一度作って終わりではなく、定期的に見直すことで「生きたリスト」になります。
人の興味や価値観は年齢や経験によって変わるもの。
半年前に熱望していたことが、今はそれほど魅力的でなくなっていることも多々あることだと思います。
反対に、最近知ったことが新しい夢になる場合もあります。
おすすめは年1回や誕生日に見直す習慣をつけること。
達成できた項目にはその都度、日付を入れて記録に残していくと良いでしょう。
そうすることで、達成感が倍増しになります。
また、リストを見直しする時に、新たな目標や達成への手段や方法案を考え、追加していくのもお勧め。
そうすることで常に「今」の自分にフィットしたリストになるからです。
変化を恐れず、柔軟に更新することが長く続ける秘訣です。
年1回や誕生日などの節目に更新。新しい夢を追加したり、興味が薄れた項目を削除したりして“生きたリスト”にします。
実現のためのアクションプラン化
夢は書くだけでは叶いません。
実現するためには具体的な行動計画(アクションプラン)が必要です。
例えば「スペイン語で日常会話を話せるようになる」という夢なら、「2年以内」などの期限を決め、「語学教室に通う」「週3回オンラインレッスンを受講」「スペイン語の映画を観る」など必要なステップを細分化します。
さらに、月単位や週単位の小さな目標を設定すると進捗管理がしやすくなりますし、達成感も得られやすく、継続する意欲に繋がります。
「いつまでに」「何を」「どうやってやるか」を明確にしましょう。
ただし、アクションプランは無理のない範囲で設定することが重要です。
もちろん、進み具合に応じて修正もOK。
小さな一歩から始めてみてはいかがでしょうか。
公開してみる
自分のバケットリストを家族や友人、SNS、ブログなどで公開すると、思わぬ応援や情報が集まることがあります。
また、公開することで不言実行ならぬ「有言実行」、自分の夢や目標に対する責任感が生まれ、行動が継続しやすくなります。
ポイントは、共有によって夢が他者とつながり、現実化しやすくなるということ。
公開はモチベーションアップにもつながる強力な方法です。
常に「やりたい理由」を考える(忘れない)
バケットリストの目的は、単にリストを機械的に達成していくことではなく、その夢や目標を通じて得られる感情や経験を味わうことです。
そのためには「なぜやりたいのか」という「やりたい理由」を常に考えることが大切。
それを忘れてしまうと、達成しても満足感が薄くなってしまいます。
たとえば「パリに行く」という夢も、目的が「美術館巡り」なのか「現地の人々と触れ合う」なのか「美食を楽しむ」なのかで旅の内容が変わります。
夢が単なるタスクではなく「人生を彩る体験」となるよう、定期的にリストを見返し「理由を思い出す→行動に意味を与える」という作業を意識しましょう。
まとめ
バケットリストは、単なる「やりたいことの一覧」ではなく、人生を豊かにするための行動指針です。
今回ご紹介したヒントをもとに、皆さまも「自分だけのバケットリスト」を作ってみてはいかがでしょうか。
思いつきの願望が具体的な目標へと変わり、日常の中でのささやかな喜びや達成感に繋がっていくと思います。
バケットリストで重要なのは、完璧なリストを作ることではありません。
残りの人生において「今の自分が本当にやりたいこと」に正直であること、そして、それを定期的に見直し、自身の人生の変化に合わせて更新し続けることが何よりも大切なことだと思います。
「良いことばかりの人生ではなかったけれど、やりたいことは全部やり切った」
そんな風に思える人生の HAPPY END を目指して、皆さまも今日から少しずつ「バケットリスト-人生という旅の地図-」を手に歩んでみませんか?